研究会について


ご挨拶

  精神科で勤務する看護師が学会や職能団体においては分かち合えないような日ごろの気がかりや仕事を続けていく上で語り合いたい「なにか」を持ち寄って、職場を離れた場と時間の輪をつくろうとしました。当初は5回くらい続けば、と話していましたが、10回になり、気づけば32回を重ねてきました。
  その時々でテーマは様々ですが、臨床のことだけにとどまらず、医療経済、法律改正、看
護管理の方法、精神看護に関連した最新ニュースなどを講演形式+座談会で学ぶ他,参加
者間の人的な交流も重視しています。というのも看護職は、管理者であってもなくても1人で悩みや孤独感を抱いていることが少なくないからです。同業者ではあるけれども様々な経歴や経験が交差することで、自分のことや、所属施設を客観視でき、また自らの看護・看護管理を振り返ることができるなど看護職の相互教育の場となっています。
   毎年、開催地での事務局も、年間の事務局を維持しているのも参加者の中で引き継がれる
ボランティアです。小さい研究会ならではのよさがあります。研究会の当日も、壇上の発
言者との距離も近く、思ったことを積極的に発言できるなど、小規模であるがゆえに醸し
出される雰囲気があります。また、話し足りなければ夜を徹して話し合いもできるという、「合宿の良さを堪能する」のもこの研究会が続くのも力だと思います。

  代 表 末 安 民 生  


 
【第31回精神科看護管理研究会 In 熊本】 
テーマ:自己との対話と他者との会話 ‐リフレクティングの理解と体験‐ 

  自分の今いる場と人との結びつきによって、人は変われる可能性がある。わかってはいたことだが対話を通してその事実に生命力を吹き込まれたようである。
 今回のプログラムでは、精神科看護によって脈々と築かれてきた先人たちの患者との対話の経験と、リフレクティングによる対話との出会いが折り重なり、新たなケアの底流となって広がっていくのではないかと期待をもつことができ、研究会としても新たな段階を迎えていると思われた。参加者それぞれ、体験を通して、内的会話と対話の織り成すリフレクティング・プロセスを学ぶとともに、日頃のケアにもう一度、向き合う時間になった。参加者の体験からもわかるように、「聞く」と「話す」は相手を尊重するとともに自分も大切にすることからはじまる。
 今後も精神科看護の実践においては、困難な状況下で手がかりの得られにくいかかわりに立ち向かい続け耐え続けなければならない。その支えとなることの1つとしてリフレクティング・プロセスと対話による未来を信じることのできる姿勢を学ぶ機会になった。 
【公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団 助成を得て開催しました】